タイ営業代行サービス、どこを選ぶか — 選定基準を先に決める
「タイで営業代行を使いたい」という相談を受けると、まず聞き返すことがある。
「何社に当たりたいですか?どの業種ですか?言語は?」
この3問に即答できない状態で料金比較をしても、比べる軸がズレたまま契約してしまう。営業代行会社は表面のスペックが似ていても、中身の強みは全く異なる。
本記事では、タイ市場での営業代行7社を「強みの軸」で整理し、御社の状況に合った選び方を解説する。
7社比較マトリクス — 強みと弱みを客観的に並べる
以下は2026年5月時点での各社の概要をまとめたものだ。公式サイト・商談資料・ユーザーインタビュー(3名)をもとに整理した。料金は公開値がない場合「要問合せ」と記載している。
| サービス名 | 月額目安 | 初期費用 | 主な強み | 弱み・注意点 | 最低契約 |
|---|---|---|---|---|---|
| 海外セールスくん | ¥150,000〜 | ¥100,000 | 日本語ディレクション / タイ語+英語でのアプローチ / マルチチャネル(テレ+メール+LinkedIn) | 設立間もないため実績件数は限定的 | 3ヶ月 |
| A社(大手商社系) | ¥500,000〜 | ¥300,000〜 | 駐在員ネットワーク / 大手メーカーとのリレーション | 中小企業・単価数百万円の案件は優先度低 | 6ヶ月 |
| B社(JCC正会員系エージェント) | ¥300,000〜 | ¥200,000 | JCC(日本商工会議所バンコク)人脈 / 日系企業からの紹介率高 | 現地タイ企業への新規開拓は弱い | 3ヶ月 |
| C社(ローカルBPO) | ¥80,000〜 | なし | 低コスト / タイ語ネイティブ担当 | 日本語報告なし / 戦略提案なし / 離職率高 | 1ヶ月 |
| D社(JETRO認定支援機関) | ¥400,000〜 | ¥250,000 | JETRO連携 / 展示会出展サポート / METALEX等との連携 | コンテンツ・インバウンドは対応外 | 6ヶ月 |
| E社(SaaS系スタートアップ) | ¥200,000〜 | ¥150,000 | CRMデータ連携 / ダッシュボードが充実 | 製造業・業種特化が弱い / 担当者の業界知識が浅い | 3ヶ月 |
| F社(フリーランス集合体) | ¥120,000〜 | なし | 柔軟な対応 / 専門特化(例:食品・美容など) | 属人性高 / 担当者交代リスク / 法人契約不可の場合あり | なし |
選定軸①:ターゲットが「タイ企業」か「タイ進出の日系企業」か
この区別で一発で絞れる。
タイ企業(ローカル企業)に売りたいなら、タイ語ネイティブの担当者がいることが最低条件だ。テレアポも商談も、英語だけでは決裁者に届かない。C社・海外セールスくんはタイ語対応がある。B社はJCC人脈が中心なので日系企業に強いが、ローカルへの新規開拓は別途確認が必要だ。
タイ進出の日系企業に売りたいなら、JCC人脈やJETRO連携があるB社・D社が先行アドバンテージを持つ。ただしコストが高いため、月の接触件数対比でのROIを必ず試算してほしい。
選定軸②:予算帯と最低契約期間のバランス
月額30万円を3ヶ月払うと90万円の固定費になる。その期間で商談が0件なら、全額が埋没コストだ。
選定時は「最低契約期間内に何商談獲得を期待しているか」を先に決め、逆算してコストを置く。
- 3ヶ月で5〜10商談が目標 → 月額¥150,000〜200,000帯が妥当
- 既存ネットワーク活用で大型案件狙い → A社・D社を検討
- まず市場感を掴みたい → 海外セールスくんのリサーチプラン(無料50件/月)から始める
選定軸③:報告レベルと担当者の業界知識
「毎月何件アプローチして、何件が反応して、何件が商談化したか」が追える会社を選ぶ。C社・F社は月次レポートの粒度が低く、PDCAが回せない。
また担当者が自社業種を知っているかも重要だ。製造業・医療機器・食品など規制がある業種は、担当者の業界経験が商談の質に直結する。
確認すべき質問:「過去1年で同業他社(または近い業種)の実績はありますか?」。これに具体的に答えられない会社は避けた方が無難だ。
選定軸④:解約条件と途中変更の自由度
「使ってみたら合わなかった」は普通に起きる。解約条件を事前に確認しておかないと、ロック期間中に身動きが取れなくなる。
- 最低契約3ヶ月・解約1ヶ月前申告 → 標準的で許容範囲
- 最低契約6ヶ月・中途解約違約金あり → 要注意。別見積もりを必ず取る
- 契約書に「成果物の著作権は乙に帰属」 → リスト・商談録等を引き継げない場合あり
海外セールスくんが向く企業プロファイル
7社の中で海外セールスくんは「中小製造業・IT・BtoB専門職系で、タイ企業かタイ進出外資へのマルチチャネル新規開拓をしたい企業」に最もフィットする。
具体的には以下の条件が重なるほど費用対効果が高い:
- 日本本社の担当者が1名しかいないため、現地リソースが確保できない
- 業種問わずBangkok周辺の製造業・商社にアプローチしたい
- 3ヶ月で10〜15商談獲得を目標に置いている
- 初期費用込みで最初の3ヶ月で¥550,000以内に抑えたい(¥150,000×3+¥100,000)
逆に、10億円以上の大型案件を狙う・JCC会員企業との人脈活用が前提・現地スタッフを採用済みでマネジメント支援が欲しい、という場合はA社・B社・D社の方が適合度が高い。
よくあるご質問
Q. 複数社を同時に使うのはアリですか?
A. 業種やアプローチ対象が被らなければアリです。例えば「海外セールスくんでローカル製造業へのテレアポ」+「B社でJCC人脈経由の日系企業開拓」という並走はよく見られます。ただし同じリストに当たらないよう事前にスコープを分けることが必須です。
Q. 契約後に担当者が変わったらどうなりますか?
A. 担当者交代リスクは特にC社・F社(フリーランス系)で高いです。契約前に「担当者変更時の引き継ぎプロセス」を書面で確認してください。海外セールスくんはディレクター制でチーム対応のため、特定個人への依存を避けた設計にしています。
Q. リストは自分で用意する必要がありますか?
A. 多くの会社でリスト提供は別料金か、自社用意が前提です。海外セールスくんはリサーチプラン(無料)でターゲットリスト50件/月を提供しているため、まずリストの精度を確認してから代行プランへ移行できます。
Q. タイ語でのアプローチが必要ですか?それとも英語で十分ですか?
A. 決裁者(オーナー系)はタイ語が有効なケースが多く、外資系企業・グローバル調達担当は英語で問題ありません。海外セールスくんはタイ語・英語・日本語の3言語対応のため、ターゲットに合わせてアプローチ言語を切り替えられます。
Q. 成果報酬型のサービスはありますか?
A. タイ市場では成果報酬型は少数派です。商談獲得の定義(担当者接触 vs 予算保有者との面談 vs 受注)が曖昧になりやすく、トラブルが多いためです。月額固定+KPI設定のハイブリッド型を選ぶ会社が増えています。海外セールスくんも月額固定型で、3ヶ月のPDCAサイクルで成果を最大化する設計です。
